トランスセオレティカル・モデル

■成人において身体活動の実施と関連があるものは、飲酒である。

■運動に伴う心理的効果
・認知的方略とは、運動に伴う心理的効果を促進させる方略の1つであり、身体内部の感覚に注意を向けることである。
・分離的方略とは、肉体疲労などの身体兆候から注意をそらすことで、ディソシエーションともよぶ。
・連合的方略とは、運動時に「自分自身の身体に注目すること」及び「汗」のような要因に注意を向けることで、身体内部の感覚に向けることで、アソシエーションという。

■ドロップアウト
・米国では、運動開始から6か月以内に約半数がドロップアウトするといういデータがある。日本では、週に1回の開催では20.6%、週に2回の開催では22.3%と差がない。

■ヘルスプロモーション活動
・健康心理学や行動科学の分野で用いられる理論やモデルに基づいて行われる。
・1986年にカナダのオタワで第1回ヘルスプロモーション国際会議の『オタワ憲章』において提唱された考え方であり、「人々が自らの健康をコントロールし、改善することができるようにするプロセス」と定義されている。
・米国では、上流・中流・下流の3つのレベルに分けられてアプローチが行われている。上流:国や自治体から大規模集団の行動に影響を与えようとする取り組み。中流:地域・学校・職場などの中規模な集団を対象。下流:個人と対象としたもの。

■トランスセオレティカル・モデル
・行動に対する準備性に応じて、介入内容を変化させる必要があると説いており、個人の運動習慣を変化させるために専門家が関与するという意味である。ロードアイランド大学のプロチャスカや提唱。下流アプローチ(個人)で注目。行動変容モデルまたは行動変容段階モデル。Trans Theoretical.
・禁煙行動や食行動など、さまざまな健康行動の変容過程の説明にも用いられる。
・①変容ステージ ②セルフエフィカシー ③意思決定のバランス ④変容プロセス 4つの要素により構成される包括的モデル。
・変容ステージは別名ステージ理論とも呼ばれ、「前熟考ステージ」「熟考ステージ」「準備ステージ」「実行ステージ」「維持ステージ」の5つであり、個々の参加者のステージ移行は、前後のステージを行ったり来たりしながららせん状に移行すると考えられている。
・ステージとは段階のことである。
・セルフエフィカシーの変化が、変容ステージの移動に影響する。
・準備ステージや実行ステージなど、後期のステージに属するものは、前期にくらべセルフエフィカシーが有意に高い。
・セルフエフィカシーが増加されることが望ましいが、最終目的は、行動変容そのものである。

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